![]() |
行き止まり杉林を抜けると、右の谷底に畑が見えます。見覚えのある風景です。良かったと思うのも束の間、道が藪で消えてしまっています。確かに、以前、この道を進んで尾根道に出たはずなのです。試しに藪の中に入ってみましたが、道は消え、木の枝に頭をぶつけたりして、ほうほうの体で逃げ出します。 |
![]() |
別の分岐道を引き返し、先程の分岐を右に行ってみるものの、こちらも藪で道は行き止まり。尾根道に出たい。そういえば、笹薮のトンネルを抜けた辺りに別の分岐があったことを思い出しました。そこまで戻り、その分岐を右に進んでみました。 |
![]() |
笹薮真っ只中途中、通せんぼするかのように、倒れている竹を乗越えて進むとやがて道は消え、気づいた時には戻る道すら見失っていました。遭難という言葉が一瞬、頭の中をちらつきました。道を戻ろうにも、枯れた笹が邪魔して動きが取れません。冷静に辺りを見回すと、向こうの丘の上に養鶏場らしき建物が見え、そちらの方に谷戸が見えます。この谷戸に何とか、降りようと丘の斜面を木に捉まりながら、慎重に降りていきます。 |
![]() |
同じ場所に戻ってしまうなんとか、無事にその谷戸に降りてくることができました。谷戸から脱出しなければなりません。先に道らしきものが見えたので、喜んで近づいてみると、なんと、先程のきれいな畑の周りの道。同じ場所に戻ってきてしまいました。直接、丘の上に出られないもどかしさを感じながら、丘を登っていきます。やはり、もどかしさは実際に体験しなければわからない事なのです。 |