サンタさんからの最凶のプレゼント

そう、小さい頃サンタさんは本当にいると信じていた。

そりゃ、大人になった今の自分からすると、
確かにプレゼントをくれるものの、
勝手に人の家にあがりこむなど不審者以外の何者でも無い。

しかし、そんな事も考えない純粋な心を持った子供たち
誰もがサンタさんはいると思っていただろう。

自分も毎年12月25日以前に欲しい物を書いた紙を
寝床の枕の上に置いて、
まだかぁ~、まだかぁ~と
25日の朝が来るのを毎日楽しみに待っていました。

小学校に入る前くらいまでは、プラレールと書いたらちゃんと
プラレールが置いてあったり、ラジコンと書いておけば、
25日の朝ちゃんと枕の上にはラジコンが置いてありました。

ところが、小学生になったあたりから、
様子が変わってきました。
例えば、ゲームウォッチと書いておいても、朝起きると
枕の上には「福沢諭吉」とか「野口英世」とか偉人シリーズの
本が「ドデ~ン」と置いてあったりしてたまげた。

今考えると狂ってる。

その頃は純粋だから、サンタさんはきっと、
自分の書いた字が読めなかったんだろうと自分に言い聞かせて、
来年はもっと丁寧に書こうと誓って、
半泣き状態で偉人シリーズを読んだ。

しかし次の年のクリスマス、その思いは果敢なく崩れさった。
今度は間違え無いように、汚い字かもしれないけど丁寧に
ゲームウォッチと紙に書いて、
念には念を入れて玄関から自分が寝てる
布団まで行き順の矢印を壁に貼っておいた。

するとどうだろう。

25日の朝、枕の上には、算数ドリルと図鑑のセットが
置いてあった。
去年よりサンタさんの狂い方が進化してた。
しかも行き順を書いた紙は無残にもごみ箱に捨ててあった。
心の底から泣けてきた。

結局、次の年にサンタさんの正体をうちの姉貴がばらしてしまった
為、自分もそれからもらえなくなる事になりましたが、
あまり悔しくなかった。
どうせ知らないふりを突き通しても、
来年はもっと狂ったプレゼントだったに決まってる。

そんなこんなで自分はサンタさんからのプレゼントで
良い思い出が無いので、
自分がサンタさんになったら、欲しい物をあげようと
心に誓いました。

算数ドリルは親心としてはわかるが、
サンタさんからのプレゼントがこれだと心から泣けるよ。

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